PTA会長の役割
はじめて会長になった方へ。全体像がわかれば、こわくありません
会長を引き受けたみなさん、ありがとうございます。最初は分からないことだらけで当然です。このページでは、会長の仕事の全体像と年間の流れを紹介します。
※役割や慣行は学校ごとに異なります。まずは前任者からの引き継ぎと、自校の会則を確認してください。

会長の役割は、大きく4つ
① 自校PTAの運営
総会や運営委員会のとりまとめ、活動全体の見守り、会計の支払い承認など。実務は役員のみなさんと分担します。
② 学校との窓口
校長先生・教頭先生との日ごろの連携、入学式・卒業式などでのあいさつ。学校と保護者が同じ方向を向くための橋渡し役です。
③ 地域組織との連携
青少年育成会、自治会、学校運営協議会など。子どもたちは学校の外でも地域に支えられています。顔の見える関係が、いざというときに効きます。
④ 他校・区P連との情報交換
自校の代表として区連合会の会合に参加。区の代表として市P協の理事を務めることもあります。他校の会長との情報交換は、いちばんの情報源です。
①②は「自校のなか」の仕事、③④は「外とつながる」仕事です。会長が替わっても地域や他校とのつながりが続くように、会った人・出た会議は記録して次に渡すところまでが役割だと考えてください。
※③④は「大変な仕事が増える」というより、ひとりで悩まないための入口です。同じことで困った会長は、たいてい近くにいます。
まず、校長先生との信頼関係づくりから
会長の仕事の土台になるのは、校長先生との信頼関係です。行事の前後のあいさつや日ごろのちょっとした情報交換を通じて、気軽に相談し合える関係を築いていきましょう。学校と保護者が同じ方向を向くための、いちばんの近道です。
あわせて、学校を支えている地域の組織を把握しておくと、その後の活動がぐっとスムーズになります。地域組織との連携は、会長の役割のひとつです。とくに青少年育成会は、PTAと重なる場面が多い相手です。
- 学校運営協議会(コミュニティ・スクール) — 学校・家庭・地域をつなぐ話し合いの場。地域のハブになっています
- スクールサポートネットワーク(地域学校協働本部) — 学校支援の実働を担う地域のネットワーク
- 自治会 — 地域行事、防災など、いちばん身近な地域組織
- 青少年育成会 — 子どもたちの健全育成や地域行事を担う組織
- 交通安全協会(地区) — 通学路の安全や交通安全運動
- チャレンジスクール実行委員会 — 放課後や土曜日の子どもたちの学習・体験活動を支える組織
- スポーツ推進委員 — 地域スポーツの振興を担う、市から委嘱された委員のみなさん
地域とのつながりは、学校運営協議会がハブになっています。校長先生にあいさつする際に、こうした組織のみなさんを紹介してもらうとよいかもしれません。
また、会長は、地域の会議や委員会にPTA・保護者の代表として出席をお願いされることがあります。学校や地域によって異なりますが、たとえば次のようなものです。
- 学校施設開放委員会 — 体育館・校庭などの地域開放の運営
- 学校運営協議会や地域の実行委員会(お祭り・イベントなど)の委員
どのような会議・委員会への出席があるかは、引き継ぎのときに前任者へ確認しておくと安心です。
年間の流れ(例)
1学期
4月
新年度スタート・引き継ぎ
入学式で新入生を迎えます(あいさつは多くの学校で前年度の会長が行います)。年間計画・予算案づくりや総会の準備・進行も、多くの学校で前年度の役員が中心です。新会長はこの時期、前任者から資料の引き継ぎを受けて、全体像をつかんでおきましょう。
1学期
5〜6月
PTA総会・新体制へ
PTA総会で計画と予算の承認を得て、新体制がスタート。春に運動会がある学校は、その協力もこの時期です。
1学期末
7月
夏休み前のしめくくり
学期末の行事や、夏休みに向けた見守りの確認など。市P協の役員セミナーで他校の事例を学べるのもこの時期です(令和8年度は7月開催予定)。
夏休み
7月下旬
〜8月
学校とともに、PTAもひと息
学校が夏休みの間は、PTAの活動もひと休み。地域の夏祭りや盆踊りへの協力がある学校もあります。
2学期
9〜12月
行事の最盛期
運動会(秋開催の学校)や文化的行事など、出番が続く季節です。教育委員会との交流会(10月)や役員研修・人権講演会(12月)で、他区の会長とつながる機会もあります。
冬休み〜
3学期
1〜2月
次年度への準備
冬休みが明けたら、次期役員選出のサポートと、事業・予算の振り返り。補償制度の説明会や更新手続きなど、事務局への提出物もこの時期に集中します。
3学期末
3月
はじめての式典あいさつと引き継ぎ
会長として初めての式典あいさつになることが多いのが、年度末の卒業式。続く4月の入学式のあいさつまでが自分の役目、という学校が多いです。あわせて会計の締めと監査、引き継ぎ資料の整理をして、次の会長さんへバトンを渡します。
区P連・市P協とのかかわり
会長は、自校の代表として区連合会(区P連)とつながります。区の代表として市P協の理事になった場合は、月1回ほどの理事会に参加します。くわしくは理事会とは?をご覧ください。
また、市や関係団体の会議に「保護者の代表」として出席する出向会議もあります(市P協で分担しています)。
いちばんの情報源は、他校の会長さんです
区P連の会合や市P協の研修は、報告を聞く場であると同時に、他校の会長さんと話せる場です。「役員決めはどうしていますか」「その行事、やめた学校はありますか」——同じ悩みを先に通った人がいます。書式や進め方を分けてもらえることも多く、ゼロから考えずに済むのがいちばんの効きめです。
- 会合のあとの雑談こそ本番。気になった学校の会長さんに、その場で声をかけておく
- 持ち帰った話は、役員会で共有する。自分の中で止めないことで、単会の判断材料になります
- 聞いた話は引き継ぎ資料に。「どの学校が何をしているか」は、次の会長にとって貴重な情報です
- 事例集も使ってください。市内の工夫を課題別にまとめた変わるPTA・変えるPTAがあります
行政への相談・要望を考えるとき
学校のまわりの安全や地域の課題などで区役所に相談したいときは、各区役所の「くらし応援室」が窓口になることが多いです。まずは気軽に相談してみましょう。
PTAとして要望書などを出したい場合は、まず校長先生とも相談してください。あわせて、その内容が会員(保護者)のみなさんの意向であるかを、客観的によく検討しましょう。PTAの名前で出す以上、一部の意見ではなく、みんなの声である必要があります。
複数の学校に共通する課題や市全体に関わることは、区P連・市P協を通じて届ける方法もあります(理事会とは?)。
「PTA改革」を考えるとき
会長になると、「活動をもっとスリムにしてほしい」「時代に合わせて変えてほしい」という声に触れることがあります。見直しはとても大切ですが、焦りは禁物です。次の4つを心にとめておきましょう。
- 無理をしない — PTAはボランティアで成り立つ会です。会員にはさまざまな意見や事情があり、全員が納得する正解はなかなかありません。時間をかけて対話しましょう
- 決まっていることには、経緯があります — いま続いているルールや活動には、決まった当時の理由があるはずです。変える前に、なぜそうなったのかを前任者や学校、記録で確認しましょう
- 活動は「最適化」しつつ、「つながり」は維持 — 活動が先細ると、学校と地域の関わりそのものが希薄になるリスクがあります。減らすこと自体を目的にせず、無理なく続けられる形に最適化しながら、人のつながりを残す発想で
- 「変えない」も立派な意思決定 — 検討した結果「今のままがよい」という結論も、堂々とした判断です。そして会長の任務も、できる範囲でいいのです
ひとりで抱えないために
- 実務は役員のみなさんと分担を。会長がすべてを背負う必要はありません
- PTA役員の手引き(PDF) — 会計Q&Aには「会長の交際費」「支払い承認」など会長向けの項目もあります
- 役員同士の人間関係、保護者からのクレーム、先生とうまくいかない——そんな悩みこそ、区連合会などで他校の会長に相談しましょう。同じ立場だからこそ、わかり合えることがあります
- インターネットや生成AIの情報だけに頼らず、生きた他校の事例から学びましょう。区連で他の会長の意見を聞いたり、先生方に他校での経験を聞いたりするのがおすすめです
- 困ったときは市P協事務局へ。「他校ではどうしているか」もお答えできます
そして、迷ったときの判断基準は、いつもひとつです。
なによりも、子どもファーストで考える。
あいさつに困ったら
会長の仕事で意外と悩むのが、行事でのあいさつ。基本の型と、そのまま使える文例を用意しました。
あわせて読みたい
- PTA役員・委員の話がきたら — 引き受ける前の方はこちら
- お役立ち資料&サポート — 入学から卒業までのガイド一覧