著作権法とPTA

著作権法とPTA

広報紙・イベント・動画配信。いちばん身近な落とし穴

広報紙にイラストを載せる、おまつりで音楽を流す、行事の動画を配信する。どれも当たり前の活動ですが、著作権のルールに触れやすい場面でもあります。まず知っておいていただきたい大前提がひとつ。学校の「授業」に認められている特例は、PTA活動には使えません。「学校ではやっているのに」がPTAでは通用しない——ここが最大の落とし穴です。

単位PTA役員のためのガイド「著作権とPTA」の図解。著作権を正しく理解して、安心してPTA活動を行いましょう。著作権とは、作品を作った人に与えられる権利です。基本の考え方:他人の著作物を利用するときは、原則として「許可を得ること」が必要です(作った人=著作者 → 著作権=独占的な権利 → 私たちPTA=利用する人)。勝手に使うことはできません。無断での利用は著作権侵害になることがあります。よくある場面と注意点:インターネットの写真やイラスト(「フリー素材」「無料」でも、条件を確認し、ルールを守って使いましょう)、他の団体の文書や資料のコピー(まるごとコピーして配布・掲載することはできません)、市販のキャラクターやロゴ・デザイン(キャラクターやロゴには権利があります。許可なく使えません)、音楽・動画(行事のBGMや動画の使用には、権利の確認が必要です)。使うときのポイント:1 許可を得る(著作者や権利者に使用の許可を取りましょう)、2 条件を確認する(使用範囲・期間・方法などの条件をしっかり確認しましょう)、3 出典を明記する(引用するときは、出典を明記しましょう)、4 適切に管理する(著作物のデータを第三者に渡したり、改変したりしないようにしましょう)。引用のルール(例外的に認められる場合があります)。以下の条件をすべて満たす必要があります:1 公正な範囲であること(必要最小限にとどめる)、2 自分の文章の中で引用すること(主従関係:自分の考えが主)、3 出典を明記すること、4 改変しないこと。やってはいけないこと(著作権侵害になる例):無断でコピーして配布・掲載する、インターネットの画像をそのまま使う、許可なくロゴやキャラクターを使う、音楽や動画を無断で使用する。知らなかったでは済まされません。必ずルールを確認しましょう。困ったときの対応フロー:利用したい内容を確認する、権利の有無や利用条件を調べる、不明な場合は権利者に確認する、記録を残して適切に管理する。覚えておきたいこと:著作権は、作った人の権利を尊重することにつながります。一人ひとりのルール意識が、信頼されるPTA活動につながります。第三者への提供制限:著作物を第三者に渡したり、インターネット上で公開したりしてはいけません。開示・訂正・削除等への対応:本人からの請求には、適切に対応しましょう。困ったときは:判断に迷ったら、まずは役員内で相談しましょう。記録を残し、ルールに基づいて対応することが大切です。ルールを守って、安心・安全なPTA活動を。
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このページの要点
  • 学校の授業に認められた特例は、PTA活動には使えません。「学校ではやっているのに」が通用しないのが最大の落とし穴です
  • 他人の作品を使うには許諾がいります。「引用」は条件つき——自分の文章が主で、出所を明示することなどが必要です
  • おまつりのBGMは非営利・無料・無報酬なら許諾不要。ただしネット配信は対象外で、別に許諾が必要になります
  • 生成AIで作ったものも、既存の作品に似ていれば通常の著作権侵害と同じ問題になります

3つの原則

  1. 他人が作ったものを使うには、許諾がいる。文章・写真・イラスト・音楽・映像、すべて同じです。無料で配るから、非営利だから、という理由だけでは免除されません
  2. ただし、法律が例外を定めている場面がある。引用(第32条)、非営利・無料・無報酬の上演等(第38条)などです。例外は条件つきで、条件を外れたとたんに許諾が必要になります
  3. 学校の授業の特例(第35条)はPTAには及ばない。教育活動でも、主体がPTAなら対象外です

広報紙・ホームページ・SNSで

  • 新聞・雑誌記事のコピー配布や転載は原則NG。会員向けでも許諾が必要です。自分の文章が主で、出所を明示するなど「引用」の要件を満たす場合のみ、許諾なしで使えます
  • アニメなどのキャラクターを描いて載せるのもNG。手描きでも複製・翻案にあたります。運動会の看板や広報紙のカットは要注意です
  • 歌詞・楽譜の掲載は要許諾。「一節だけ」でも歌詞の転載は問題になりやすい部分です
  • フリー素材にも利用規約があります。商用可否・クレジット表記の要否をサイトごとに確認しましょう
  • 会員が撮った写真にも著作権があります。広報紙に載せるときは、撮影者に使い道を伝えて了解を得ておくと安心です

「引用」として認められる条件

  • すでに公表されているものであること
  • 自分の文章が「主」、引用部分が「従」であること
  • かぎかっこなどで引用部分がはっきり区別できること
  • 出所(出典)を明示すること
  • 引用する必然性があり、必要な範囲にとどまること

「記事をそのまま載せて、出典だけ書いた」は引用ではありません。自分たちの言葉で書いたうえで、必要な部分だけ借りる——この順番が守られているかが分かれ目です。

イベント・上映会・動画配信で

  • 非営利・無料・無報酬なら、音楽の生演奏やCD再生は許諾不要(第38条)。おまつりのBGMや合唱は、この3条件を満たす範囲なら大丈夫です
  • 3条件のどれかが欠けると、許諾が必要になります。入場料を取る、出演者に謝礼を払う——このどちらかがあれば対象外です
  • 映画の上映会は要注意。非営利・無料でも、レンタルDVDや配信サービスの映像は契約(利用規約)で上映が禁止されていることがほとんどです。配給会社の上映許諾や、上映会用DVDの利用が安全です
  • ネット配信は別世界。第38条はネット配信(公衆送信)をカバーしません。音楽の入った行事の動画をYouTube等で公開するには、JASRAC等の許諾が必要になります。「会場ではOK、配信はNG」と覚えてください

生成AIで作った文章・画像は?

生成AIの利用そのものが著作権侵害になるわけではありませんが、出てきたものが既存の作品に似ていれば、通常の著作権侵害と同じ問題になります。広報紙に載せる前に、次の2点を確認してください。

  • 特定のキャラクターや作風を狙って出させていないか。「〇〇風のイラスト」は、そもそも避けるのが安全です
  • 文章が既存の記事の丸写しになっていないか。心配なときは、特徴的な一文を検索して確かめられます

※AIの使い方全般は生成AIの歩き方に、AIと著作権の考え方は下記の文化庁のセミナー資料にまとまっています。

出典と、もっと知りたい方へ

このページの出典

わかりやすい参考サイト

※リンク先の内容は更新されることがあります(このページのリンクは2026年8月時点で確認したものです)。

ご注意

このページは一般的な情報提供であり、個別の事案についての法的助言ではありません。著作権の判断は、使い方・分量・目的によって結論が変わります。具体的な問題については、弁護士などの専門家にご相談ください。相談先は法務のトップページにまとめています。

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